映画のワンシーンのような素朴だけど忘れられないフレンチトースト【ゆりあ・24歳】

当時私は18歳で、タレントの仕事をしていました。テレビの仕事はほとんど東京で、田舎に住んでいたため、長期の仕事の際は女性の独身マネージャーの家に同居させていただいていました。
一週間の毎日早朝から深夜までの過酷なロケが終わり、やっと訪れた休日の朝、マネージャーはもう別の仕事で家を出ていました。ずっと私のロケにも同行してくれていて同じくらい疲れているはずなのに、大変だなぁ…と思いながらテーブルをみると、一枚のフレンチトーストとカフェラテがラップにくるまれて置かれていました。
側には簡素な置き手紙もあって、そこには「○○ちゃん、お疲れ様。フレンチトースト焼きました。食べてね。」と書かれていました。マネージャーはいつもクールでサバサバした性格で、仕事もよくできるかっこいい女性でした。そんな彼女がつくる甘いフレンチトーストはなんだかとっても新鮮に写りました。それに忙しい朝、独身で普段はほとんど朝から晩まで外食と言っていたので、わざわざ私のために料理をしてくれたのがすごくうれしかったのです。
なんだか勿体ないなぁと思いながらも、一口食べると、とっても柔らかくて甘くて美味しくて幸せな気持ちになりました。ちょっと苦いカフェラテとの相性も抜群で、あっという間にペロッと食べきってしまいました。
疲れのまだ残るどんよりした目覚めでしたが、気づけば疲れなんてどこかに飛んでいってしまってました。こんなにも心もカラダも元気になれた食事は初めてでした。
それからも、あの味が忘れられなくて時々懐かしみながら朝食にフレンチトーストを作ります。私の作るフレンチトーストは、まだあの味には到底かなわないけど、私も誰を幸せにできるような朝食が作れたらいいなぁ。と思っています。もっと詳しく知りたい方はこちら